ブチ殺されても結構です

朝3時過ぎから母はベッドに腰掛けていたようだ。

オカンは耳聞こえなくなってきたという割にはよくわかるねと冷やかすけれど、この頃は音無しで腰掛けている事がある。

そんな時は自分でも多少用事が足せると思うようでベッドのサイドガードやポータブルトイレの支柱にしがみついてなかなか私の言うようにはならない。

全身預けられても重くて私が壊れそうになって少しは自身で踏ん張れということで本人にしたら、それこそ次どうしたらいいのと不安でいるからますます身が固くなる。

ついつい大きな声を出すから、「もう、ブチ殺されても結構です」とお互いに切れそうになる。

ものの本にはわからなくても恐怖心とか心の奥底にオリのように溜まると書いてあるけど、しんどい。

大きい声で言っても「何言っているのか、わからない。優しくわかるように言って」というけれど、あくびしながら対応はゆとりがない。