この人、和ちゃんかい

母がディサービスから帰って来た。


「何もわからないうちに着いたんですか」と尋ねている声が聞こえてくる。

車の中ではどこにいるのかわからないみたいでディサービスのオーナーさんに迎えに来てますよと言われて母は玄関前の階段に用意したスロープから玄関の方を眺めてウチに帰って来たという表情をした。

それを覗き込んで誰が迎えに来ているか、この人誰だかわかるかいと聞いたら「この人、和ちゃんかい」と母が応えた。


その言い方は私ではなく孫に対する呼び方だ。



部屋に上がった母にオカンが孫でないしょ息子でしょうと言ったら、「そんなこと言ったかい」と母。