なんだか無いんだ

寝ていた母が、「あぁ、こわい。あぁ、無くなった」と大きな声で起き上がった。


そんなくたびれる程、探して、何を探しているのさと聞いたら、母は「なんだかわからないんだけれど、無くなったから探している」と枕カバーにしているバスタオルをはがそうとする。

何さと言うと、「なんと言うのかわからない」

どんなものさ、「それもわからない」。



ガチンコで問い詰めるようになるからだろうが、どんどん「わからない」になってしまった。