「あんた誰さ」私にもかい

明け方、母がシッコに起きた。

私が見に行った。


ベッドに寝かせようとした。


「あんた、誰さ」と、母が聞いた。



誰と暮らしてるのさ、ここどこかわからんかいと聞いてみたら、「わからない」と応える。



“どこのどなたかわかりませんがお世話になります”と言われるのも情けないが、一言「あんた誰さ」は堪える。